分業と競争―競争優位のアウトソーシング・マネジメント



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分業と競争―競争優位のアウトソーシング・マネジメント
分業と競争―競争優位のアウトソーシング・マネジメント

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極めて誠実な経営研究の成果

本書は、日本の自動車産業における部品メーカーとセットメーカー間のアウトソーシングを題材として、アウトソーシングと競争優位の関連について研究した成果をまとめたものである。本書の特徴は、問題設定、分析デザイン、データ収集から結論に至るプロセスを極めて丁寧に書いている点にある。そのため、MITの博士論文を土台にしながら、無味乾燥でなく、最後まで非常に面白く読むことができる。また、誠実な経営研究の成果に触れて、感銘を受ける読者は少なくあるまい。

日本のセットメーカーは、部品メーカーと緊密な関係の基、部品メーカーへのアウトソーシング度合いが高い。アウトソーシングというと、コア業務は内部調達、ノンコア業務はアウトソースという単純な図式で語られることが多いが、実際は、セットメーカーが競争上重要な業務も部品メーカーに委ねる(委ねざるを得ない)ケースは多い。そうだとすると、セットメーカーが外部の専門企業を活用すればするほど、セットメーカーにとっては、他社と差別化が困難になる可能性がある。では、こうしたアウトソーシング・ジレンマを乗り越え、アウトソーシングを競争優位に繋げるには何がポイントになるのか。これが本書のテーマである。それは詰まるところ、アウトソーシングをマネジメントするセットメーカの能力ということになる。そうした能力は具体的にどういうものか、能力を発揮する組織はどういうものか。

著者は綿密に設計して得たデータを基にこの問いに挑み、併せて、日産のケーススタディを通じて、アウトソーシング・マネジメントを革新するとはどういうことかを描くことで、その試みをある程度成功させているように思える。但し、ケーススタディがやや中途半端な感は残る。日産の購買政策改革をアウトソーシングのマネジメント革新と見る視点は面白いが、他のセットメーカーについても同様のケース分析を行う必要があったのではないか。

ともあれ、経営研究のフロンティアを垣間見る誠実な手引書として一読を薦めたい。



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