ただ直向きな音楽への想いと父親への愛で店を守りつつ音楽活動を続けるみっちゃん。
そんな彼が、解き放たれた鳥やバオバブの木の如く熱唱するシーンでは涙がこみ上げてきました。
焦点の定まらない目標と自分中心の考えに振り回されて、いい加減な覚悟で夢を追いかけたり、
人生を賭けるほどの夢もなく、ただ社会のレールの上を歩んでいるだけの人間が多い昨今、
この作品はそんな社会に対して一つのアンチテーゼを投げかけています。
本当に強く大切なものは社会のレールの外にだって存在する。
それを必死で守ろうとする探偵さんの熱情に心が打たれます。
前回の失敗を立て直した感じ

二巻股ぎで、しかも７巻は全巻通して一番つまらなかったので、八巻は二話程度で終わる話があるかどうか期待して買いました。ところが全話ストミューの続きで最初だれましたが、読んでみるといつものパロディやシリアスがバランス良くあり内容も纏まったものでやっと作者らしさが出たかなと思いました。前巻のつまらなさをここで一気に取り戻した巻になってる気がします。
7巻買っちゃった人は買うしかないでしょう

7巻で、謎のミュージシャン探しを頼まれた探偵さん。
その謎のミュージシャンの偽者が続々と出現する中。
探偵さんは、依頼主の探し人（謎のおミュージシャン）が刑務所の中にいることをつきとめるという話のつづき。
8巻買う人は、ぜひ7巻も合わせて購入してください。
まあまあ

間延びした感のあるだらだらストミュー編が終わります。
はっきりいってこのストミュー編は下手すれば一番つまらないかもしれない。だが、みっちゃんの切ない過去や物語の締め方はさすがといったところ。助手の涼子さんの出番が少ないのは残念。
ていうかあの悪役の顔はあまりにありえないし、いたすぎでした。
ここは笑いを取りにいく場面ではないような気がします。
まあこういう見当はずれなユーモアも著者の強みではあると思いますが。